動脈硬化とは

3.治療の基本は生活習慣の改善です

コレステロールの量と他の条件(危険因子)とのかかわりを考えて、どのくらい動脈硬化が進んでいるか予測し、悪玉コレステロールをどのくらいに低くするか目標の値を設定します。

(1)生活習慣を改善する治療
  • 禁煙
  • 食事を見直す
  • 運動する
  • 若い頃の体重を維持する
タバコを吸っている人は禁煙からスタート。心筋梗塞を起こしても禁煙しないと、再発の危険が、吸わない人の3倍です。これまでの食事内容を見直して総摂取エネルギー量や飽和脂肪酸摂取量を抑え、運動量を増やして太りにくいからだを作り、メタボリックシンドロームにならないようウエストに気をつけて適正体重を維持。この四つが生活指導の基本です。
(2)薬が出る場合
食事・運動療法に取組んでから3カ月から6カ月たっても脂肪異常症が改善されないと、医師が薬を出すことがありますが、食事・運動療法をやめてしまってはいけません。

●日本人の死因の2位と4位が動脈硬化性疾患
平成23年の日本人の死因の統計を見ると、1位 悪性新生物(がん)28.5%、2位 心疾患(心臓病)15.6%、4位 脳血管疾患(脳卒中)9.9%となっています。昨年一年間で、がんとほぼ同じ数の人が動脈硬化のために亡くなっているのです。後遺症も強く、長期臥床を強いられる方の約半数が動脈硬化性疾患によるものです。

【主な死因別死亡数の割合(平成23年)】

心疾患のうち、急性心筋梗塞およびその他の虚血性心疾患 77,841人
脳卒中のうち、脳梗塞 73,273人、脳内出血 34,062人、くも膜下出血 13,460人
※厚生労働省「平成23年人口動態統計」より
●内臓脂肪も悪玉!メタボリックシンドロームも危険
----------これが「メタボリックシンドローム」の正体だったのです。----------
「おへその周り(ウエスト周囲長)が太め(男性85cm以上、女性90cm以上)」で高血圧・糖尿病と予備軍・脂質異常症の検査値が「2つ以上、ちょっと悪い」が重なっている人は、メタボリックシンドローム。
動脈硬化をひどくするのは、悪玉コレステロールだけではありません。最近、悪玉コレステロールだけでなく、内臓脂肪も、たまりすぎてしまうと「悪玉」になることがわかってきました。「ただのアブラ」と思われていた内臓脂肪が増えすぎると、糖尿病や高血圧をひきおこす物質を作りだしたり、中性脂肪を増やしたり善玉コレステロールを減らしたりしていたのです。その悪玉内臓脂肪と高血圧、糖尿病、脂質異常症が、血管と血液の両方から攻撃し続けるから、あっという間にプラークが決壊……これが「メタボリックシンドローム」の正体だったのです。
でも、きちんと治療すれば、大丈夫。内臓についた中性脂肪は、食事・運動療法で減らしやすいので、長年、食べ過ぎや運動不足を続けて内臓脂肪の増えすぎたこれまでの生活習慣さえ変えられれば、治療効果も高いです。

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